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~蠍の幻想曲~

~蠍の幻想曲~

神楽~二章~

中休みに私は桜を誘い、昼食をとるために売店へ向かった。

「うわぁ、やっぱり人多いね。」

桜が云った。学校の半分以上の人が売店で買っているから多いのは当然だ。

私と桜はメロンパンを二つとイチゴオーレ、オレンジジュースを買って中庭に出た。

中庭には数人がいたが、私たちは中庭にある木の下で昼食をとることにした。

「ねぇ雫。学校の裏のお寺の噂知ってる?」

私はメロンパンを一口かじり、イチゴオーレで流して返事を返す。

「あぁ、あのお寺に飾ってある人形の話でしょ。」

「うん。」

と桜が答える。少しづつ桜のテンションが高まってきた。

「でね、あの人形を今日の夜、みんなで見に行くことにしたんだ。」

「ふーん。」

ズズズズ、イチゴオーレがなくなってしまった。

「でね、一緒に雫も―――。」

「却下。」

即答する。

「見に行くのって8時過ぎてからでしょ?夕食の片付けしてるから無理だよ。」

「えー雫行かないの?」

「行かない。」

あと少しで中休みが終わりそうなので教室に戻った。


                          ~第三章へ~


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